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相続を考えたことがありますか?

  • 貴方の親、もしくは貴方自身の相続を考えたことがありますか?
    『うちは、財産が無いから相続なんて関係ない。』と言う方に、意外に相続トラブルが起きるものなのです。
    何も知らずにいると、後で、とんでもないことになるかもしれません。
事例1 マンションに住む子どものいないご夫婦の場合

  • 事例1
    マンションに住む子どものいないご夫婦の場合
     60歳のA子さんは、夫と二人で、年金生活をしていました。夫は、30代でマンションを購入し、今はそのローンも完済、老後は年金で悠々自適の日々を送っていました。
    しかし、ある日、夫が急逝してしまい、何もかも夫任せにしてきたA子さんですが、老後の蓄えと少しの年金で、これから、一人でも、夫の残してくれたマンションで、生きていこうと思っていました。
    ところが、夫の葬儀が終わってまもなく、夫の兄弟から、このマンションの部屋の一部は、兄弟にも相続権があるので、兄弟にそれぞれ、相続分に見合う金銭を支払ってほしいと要求がありました。
    A子さんは、夫の生前には交流も無かった兄弟に、金銭を支払う必要があるのでしょうか?

解答 事例1 マンションに住む、子どものいないご夫婦の場合

  • 事例1
    マンションに住む、子どものいないご夫婦の場合
     この事例では、夫との間に子が無く、夫の両親・祖父母とも既に死亡しているので、配偶者以外に兄弟にも相続権があります。
    夫の遺言書などが何も無く、兄弟が1/4の相続分を主張してきた場合、A子さんは、財産を兄弟に分けなければなりません。夫の遺産である預貯金等とマンションの1室の所有権の1/4を、兄弟に分ける必要がでてきます。A子さんの取るべき方法は、マンション名義を兄弟に分けるのか、金銭で解決するのかの方法があります。 夫が生前に遺言書で、『妻に全財産を相続させる』と一文を書いていてくれたら、こんな問題が起きなかったのに・・・と、今さら後悔しても始まりません。
    相続人の範囲や法定相続分は、民法で次のとおり定められています。 相続には優先順位があります。表は、亡くなった方からみた、親族とその法定相続分です。
    子がすでに死亡しる場合でも、孫がいる場合は孫が代わりに権利があります。同様に、両親がすでに死亡していても、祖父母がいれば、祖父母に権利があります。 また同様に兄弟姉妹がすでに死亡していても、姪・甥に権利があります。
    優先順位 配偶者 子(孫) 両親
    (祖父母)
    兄弟姉妹
    (姪・甥)
    説明
    第1順位 1/2 1/2 死亡した人に、配偶者と子がいれば、
    親や兄弟姉妹は相続権がありません。
    第2順位 2/3 子(孫)がいないか
    既に死亡の場合。
    1/3 死亡した人に、子・孫がいない場合で、
    配偶者と親がいれば、兄弟姉妹には、相続権がありません。
    第3順位 3/4 子(孫)がいないか
    既に死亡の場合。
    1/4 死亡した人に、子・孫がいない場合で、
    両親(祖父母)も既に死亡している場合は、
    配偶者と兄弟姉妹(姪・甥)に、1/4の相続権があります。
    (1) 相続人の範囲
     死亡した人の配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の人は、次の順序で配偶者と一緒に相続人になります。
    第1順位
     死亡した人の子供
     その子供が既に死亡しているときは、その子供の直系卑属(子供や孫など)が相続人となります。子供も孫もいるときは、近い世代である子供の方を優先します。
    第2順位
     死亡した人の直系尊属(父母や祖父母など)
     父母も祖父母もいるときは、近い世代である父母の方を優先します。  第2順位の人は、第1順位の人がいないとき相続人になります。
    第3順位
     死亡した人の兄弟姉妹
     その兄弟姉妹が既に死亡しているときは、その人の子供。  第3順位の人は、第1順位の人も第2順位の人もいないとき相続人になります。  なお、相続を放棄した人は初めから相続人でなかったものとされます。  また、内縁関係の人は、相続人に含まれません。
    (2) 法定相続分
    イ 配偶者と子供が相続人である場合
     配偶者1/2 子供(2人以上のときは全員で)1/2
    ロ 配偶者と直系尊属が相続人である場合
     配偶者2/3 直系尊属(2人以上のときは全員で)1/3
    ハ 配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合
     配偶者3/4 兄弟姉妹(2人以上のときは全員で)1/4
     なお、子供、直系尊属、兄弟姉妹がそれぞれ2人以上いるときは、原則として均等に分けます。
     また、民法に定める法定相続分は、相続人の間で遺産分割の合意ができなかったときの遺産の取り分であり、必ずこの相続分で遺産の分割をしなければならないわけではありません。

事例2 親の事業を引き継いだ子と、独立した子、母をめぐるトラブル

  • 事例2
    親の事業を引き継いだ子と、独立した子、 母をめぐるトラブル
     飲食店を経営している父(75歳)が亡くなり、店で共に働いてきた長男B男さん(48歳・既婚)が跡を継ぐことになりました。母は健在ですが、妹(44歳・既婚)が母を引き取りたいと言ってきています。
    実は、B男さんの妻と母との関係が以前からうまくなく、父の逝去を機に、母は別居して妹夫婦と暮らしたいと言い出しました。
    B男さん夫婦は、母が妹と住むことに異論はないのですが、妹は母の生活の面倒をみるから、父の遺産である、わずかな預金と店舗兼住居の相続権を主張しています。父は遺言書を何も残していません。すると、父の遺産は、母と妹で合わせて4分の3となり、B男さんには4分の1しか権利がありません。飲食店の経営も厳しく、B男さんは手持ちの現金が少ないので、飲食店と家を手放すしか方法がないのでしょうか。

解答 事例2 親の事業を引き継いだ子と、独立した子、母をめぐるトラブル

  • 事例2
    親の事業を引き継いだ子と、独立した子、母をめぐるトラブル

    事例 2 親の事業を引き継いだ子と、独立した子、母をめぐるトラブル
     この事例では、子が二人(兄と妹)で、子の相続分1/2をそれぞれ均分に分けるので
    兄1/4、妹1/4となります。配偶者である母は1/2ですので、妹の分を合わせると
    (1/2+1/4=)3/4となります。
    遺言書が何も無く、妹と母が相続権を主張してくれば、B男さんは、父が経営してきた飲食店関係の権利と、この店舗兼住宅の土地・建物と事業資金その他の預貯金などは、その3/4を分ける必要があります。
    これでは、以後のB男さんの生活の基盤である飲食店の経営が、成り立たないことになります。話し合いで、遺産の分割がうまくいかなければ、寄与分や特別受益などを含めて、調停や裁判といったことになりかねません。
    親族間での相続問題がこじれると、お金と時間がかかります。 結局、飲食店は廃業、店舗兼住宅は売却し、B男さんとその妻の間も仲がこじれ離婚し、B男さんは他の飲食店に勤務することになりました。
    父がB男さんに店舗兼住宅の権利を継がせると遺言していてくれれば、問題は起きなかったかもしれません。
    優先順位 配偶者
    第2順位 1/2 1/4 1/4

事例3 一人息子に財産を移したら、息子が先に亡くなってしまった!
  • 事例3
    一人息子に財産を移したら、息子が先に亡くなってしまった!

     D子さん(69歳)は、一人息子の家に、息子(44歳)夫婦と孫と一緒に住んでいます。この家の土地は、D子さんの夫(10年前他界)の土地でしたが、夫の相続時に一人息子の名義にしておきました。夫が建てた家が古くなったので、5年前に息子が建て替え、まだローンも残っていました。
    ところが、その一人息子が急逝し、嫁(38歳)と孫(6歳)に、土地も家も相続権が移りました。ローンは保険でカバーされ、家の残債は無くなりました。
    すると、嫁がD子さんとは同居できないので、出て行ってほしいといいます。嫁は、まだ若いので、再婚の話も出ているようです。果たして、 もともとD子さんの夫の土地で、その息子が建てた家なのに、D子さんは、出て行かねばならないのでしょうか?

解答 事例3 一人息子に財産を移したら、息子が先に亡くなってしまった。

  • 事例3
    一人息子に財産を移したら、息子が先に亡くなってしまった。
     この事例は、まさしく『逆縁の不幸』(親より先に子どもが逝くことの不幸)そのものです。
    財産は、一度、子どもに移ると、さらにその子どもにというように、上流から下流に流れていきます。 通常であれば、正しい流れですが、子が親より先に死亡すると、第二順位(子がいない)の場合でなければ、親には財産は戻ってきません。
    亡くなった息子には配偶者があり、幼い子もいます。家も土地も財産は全部、息子の嫁と子に権利があり、D子さんには権利がありません。嫁は、まだ若いので再婚などの理由で、D子さんとは縁が切れてしまいます。再婚を拒むことはできないでしょうから、今となってはD子さんは、息子に全財産を相続させてしまったことが悔やまれてしかたありません。
    長寿社会になり、高齢者が長生きすることが当たり前になってきました。一方で、離婚・再婚など家庭環境が複雑化し、今の家族が一律に家族のままでいられるという保証がない社会です。老後の生活設計は、自分自身で組み立てていかなければなりません。
    優先順位 配偶者 親 D子 兄弟姉妹 説明
    第2順位 1/2 1/2 死亡した人に、配偶者と子がいれば、親や兄弟姉妹は相続権がありません。

事例4 遠方の叔母が亡くなりました。姪の私にも相続権があるのでは?

  • 事例4
    遠方の叔母が亡くなりました。姪の私にも相続権があるのでは?

     ある日突然、郵便で遺産分割協議書という書類がE子さん(51歳)に送られてきました。顔も見たことがない叔母(92歳)が遠方で亡くなったということで、遺産をもらわないということに同意して、署名押印をしてほしいと、書類に書いてあります。
    しかし、財産をもらえる権利があるのであれば、E子さんは、少しでも、もらいたいと思っています。叔母はずっと独身で、最期は長期の患いで、その面倒を、長年看ていたのは、老人ホームで同室で仲良しだった血縁関係のない女性と、近くに住んでいた叔母の妹で、叔母の財産は貯金が1千万円ほどでしたが、それを、その妹と女性で分けたい旨の記載がありました。
    叔母は正式な遺言書を残してないのですが、できるだけ叔母の遺志に沿いたいと書面に書いてあります。しかし、E子さんは亡くなった父の代わりに、叔母の兄弟姉妹としての均分相続の権利を行使し、相続権を主張しようと思っています。まして他人の女性がもらうことなど、納得がいきません。E子さんは、どうすればいいですか?

解答 事例4 遠方の叔母が亡くなったというので、姪の私にも相続権があるのでは?

  • 事例4
    遠方の叔母が亡くなったというので、姪の私にも相続権があるのでは?
     この事例は、姪のE子さんが叔母さんの相続についての権利があるかどうかということですが、この叔母さんは独身で子がなく、両親もすでに他界しているので、E子さんには相続権があります。
    叔母さんに遺言書が無い場合は、兄弟姉妹で均分に相続することになります。E子さんは、叔母の弟である父の代わりに相続権を取得します。叔母からみれば、E子さんは姪になります。叔母の兄弟は、手紙をくれた叔母の妹とE子さんの父の二人であるとすると、各自1/2、ということになります。
     しかし、E子さんは叔母の存在をまったく知らず、生前に顔さえ見たことがないのですから、こういった事例の場合、叔母の面倒を最期まで看てくれた人のことを考慮すべきと思います。他人であっても、療養看護など生前、尽くしてくれた方には、寄与分や特別縁故者として相当の財産分与というものがあります。
    姪のE子さんが財産を相続することを、本当に叔母が望んでいたのかどうか、物欲に目がくらむ前に、叔母の人生を良く考えてみる必要があるでしょう。
    優先順位 配偶者 子(孫) 両親
    (祖父母)
    兄弟姉妹
    (姪・甥)
    説明
    第3順位 3/4 子(孫)がいないか
    既に死亡の場合。
    1/4 死亡した人に、子・孫がいない場合で、両親(祖父母)も既に死亡している場合は、配偶者と兄弟姉妹(姪・甥)に、1/4の相続権があります。
    事例 配偶者・子・両親もいない場合 兄弟姉妹(死亡している場合は、姪・甥が代襲)で、均分相続。

事例5 相続人に行方不明者がいる場合

  • 事例5
    相続人に行方不明者がいる場合

     先祖代々受け継がれてきた土地が田舎にあるのですが、父が亡くなったあとも、消息不明の相続人がいて、手続きができずそのままになっています。
    今後、誰も田舎に帰る予定もなく、私の代で手続きを完了しておきたいので、専門家に相談したところ、"手間がかかる"と、断られたり、高額な費用を請求されたり、ほとほと困っています。


解答 事例5 相続人に行方不明者がいる場合

  • 事例5
    相続人に行方不明者がいる場合
     消息不明の相続人がいる場合、裁判所で 不在者財産管理選任申立を行うことで、相続手続きをすすめることができる場合があります。
    Aさんは、不動産の売却も含め、大変スムーズに、かつ、リーズナブルな費用で手続きを終えることができました。 まずは、弊社にご相談ください!

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